「泣いたらあかん One More Time」
時は、昭和45年(1970年)。舞台は、大阪の下町にある、「日の出通り商店街」
その通りは、通称、日の出通りと呼ばれ、商店街の東端から朝陽が昇り、
西端に夕陽が沈んで行くのである。
高度経済成長の中、この小さな商店街も発展を続けている。
メインの舞台はその商店街の北側中央にある「満腹食堂」。
そして、この食堂を切り盛りするのが、主人公の岩倉貴子とその夫、裕一郎である。
もともと、この「満腹食堂」は、貴子の両親が始めたものであるが、
父、勲は戦死し、母、秀子が、貴子を育てながら、女手ひとつで、守ってきた。
しかし、その母、秀子も病に伏し、13年前にこの世を去り、
貴子が、親の遺志を継ぎ頑張ってきたのである。
そんな貴子が、老舗料亭「松葉」の板前、裕一郎と結婚したのが、10年前。
料亭仕込の裕一郎の料理は、この「満腹食堂」を、よりいっそう盛り上げ、
貴子は商店街の名物女将となっていった。
まるで一つの大きな家族のように育ってきた、商店街の仲間と、
仲良くケンカしながら、皆のお姉ちゃん役として、毎日張り切る貴子。
そんな貴子にも、悩みがあった。
貴子の目の前に現れたのは・・・・
可笑しくもひたすらに生きる人たち。儚くも尊い命を燃やして生きる大切な人。
そんな大切な人に、今回も、個性豊かで、豪華なキャストと共に、
このお芝居をお届けします。
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